エステル・ユスターシュの航海日誌

FINAL FANTASY XIV Player's Logbook

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第20章 針路

※この物語はあたかも本編準拠のような単なる妄想です。
※ときどきネタバレとか含まれちゃうかも知れません。


2018/05/01 Update Ver.2.0
2018/06/09 Update Ver.2.1







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 水神リヴァイアサン、リムサ・ロミンサ沖に現る!

 ハーバーヘラルドの号外が八分儀広場に乱れ飛んだ。軍令部の検閲もむなしく、もはや船乗りも都市民も、それどころか魚商「ハイアライン」の水槽で売られるハーバーヘリングだって蛮神召喚を知ってるに違いない。
 メルウィブ提督臨場の神降ろし阻止作戦は失敗。サハギン族によって蛮神リヴァイアサンが召喚された。かつて、リヴァイアサンを討伐した傭兵団“海雄旅団”はすでになく、出動した黒渦艦隊も返り討ち。
 我先に逃げ出す商船、欠航する客船、勝手に突撃する海賊船。
 リヴァイアサンの放つ大海嘯(だいかいしょう)によってリムサ・ロミンサが海に沈むのも時間の問題、なんて大騒ぎになった。







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「もしもし……聞こえる? ミンフィリアよ」
 まぁ、もちろん来るよね。
 お決まりの人物からお決まりの呼び声。
 だって、蛮神討伐だもん。暁から私に連絡来るよね。
 だから、しっかり準備してたんだけど……。
「はいはい、のばらのばら! 今すぐ石の家に行きますね!」
「いいえ――」
 ミンフィリアさんからの思わぬ否定。
「今回あなたは、黒渦団の指示に従ってちょうだい」
 どういうこと?








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「以上が軍令部より依頼する各船の配置である!」
 ガラディオン湾を中心とする海図には何十隻もの船名が記されている。
「無論、諸君らは黒渦艦隊の軍艦ではなく、混成艦隊に属するとはいえ本来なら民間船であり無理強いはしないが……海都存亡の秋であることを鑑み、海域封鎖にご協力願いたい」
 軍令部総長エインザル・スラフィルシン大甲将が、アドミラルブリッジに集った船乗りたちに告げる。
 蛮神リヴァイアサン討伐作戦の支援が黒渦艦隊と混成艦隊に与えられた任務だった。
 実際にリヴァイアサンを討つのはいつもの冒険者選抜部隊。軍艦二隻を改造した巨大な双胴船に水属性を弱める偏属性クリスタルを満載して突撃、肉薄する。
 あとは光の戦士たちの戦いに賭けるわけだけど、その双胴船や牽引するトライアンフ号をサハギン族やら海蛇の舌やらに妨害されないよう、他の船が海域を封鎖する。
 で、今回、私は暁の血盟推薦の冒険者選抜部隊じゃなくって、武装商船クレージーチェシャキャッツ号の船長として後者に配属された。
 先の海図にもCCCsの文字がある。
 でも、他の船長と違って私には船がない。
 武装商船クレージーチェシャキャッツ号なんて帆船は存在しない。
 エインザル総長はむしろ誰よりもわかってるくせして、海図にしれっと嘘を書いてる。
 存在してることにしなきゃいけないから、私は船長としてそこに在らなきゃいけない。

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 あんだけ嫌がってた命懸けの蛮神討伐に参戦しなくていいっていうのに。
 なんか、おもしろくない。
 モラビー湾の誰もいない海岸で双胴船や他の船を見送った。
 もちろん、あの人たちは見事リヴァイアサンを討伐した。





















乗員募集_紋付き

 いくら架空の船っていったって、存在してるように装わなきゃいけないわけで。
 つまり、いつまでも船長だけじゃあいけないわけで。
 姐さんの発案もあって冒険者から乗員を募ることになった。
 なにも大人数じゃなくていいし、実際に船に乗るわけじゃないから乗船経験もなくったっていい。お給金も分け前もそれほど支払えないから、冒険者としても優秀じゃなくっていい。
 例のサルーン“九尾の猫亭”に陣取って、乗員を募集した。
 結果、集ったのは、そりゃあ案の定、ひとくせもふたくせもみくせもよくせもある連中なのは言うまでもないよね?

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 なにかというとレーズンを処方する医療知識ゼロの船医。
 ヴォイドゲートを探してるとかいう怪しげな黒魔道士。
 いろんな事情で東方の国々から流れてきたアウラ族、侍、忍者たち。
 立ったまま眠る掌帆長。
 三度の飯より修羅場大好きなレストランオーナーシェフ。
 呪具用品店やらいかがわしい店やらの店主たち。
 気分が乗ってくるとうえええええええいとか叫ぶメイド長。
 記憶喪失なのかただ寝ぼけてるのかわからない野良ミコッテ族。
 ララフェル族大好きすぎてダメな感じのララフェル族。
 船舶塗装技師の出張ホスト。
 よっぱにゃん仲間。
 自称、呼び鈴(?)。
 自称、みかん(?)。
 自称、ねぎ(?)。
 自称、魔王(!)。
 えとせとらえとせとら……。

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 そんな連中との、冒険者稼業やら商取引やら酒宴やら宝探しやら陸の生活はなかなかに楽しいものだった。忙しいんだけど、それすら楽しいほどに。
 だけど、あの日、私には船を見送ることしかできなかった。
 私が船酔い酷いっていうのは忘れても――あの、虚しさは忘れられない。
 九尾の猫亭でだらだらとそんなこと考えてると、仲間たちが私を呼ぶ。
「船長」
「キャプテン」
「せんちょー」
「お頭」
 と。
 そう、私は海賊船もとい公的な私掠免許のある武装商船の船長。
 だから、船の針路を決める権利がある。権限がある。義務がある。
「ねぇ――」
 船の乗員たちに針路を示す権利がある。権限がある。義務がある。
「ホンモノの船、欲しくない?」
 このとき、クレージーチェシャキャッツ号の最初の針路が決まった。

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 エステルの物語 第2部

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