エステル・ユスターシュの航海日誌

FINAL FANTASY XIV Player's Logbook

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第19章 東風

※この物語はあたかも本編準拠のような単なる妄想です。
※ときどきネタバレとか含まれちゃうかも知れません。






 第七星暦元年は激動の年だったと言われる。
 霊災から復興の五年が過ぎ、エオルゼア都市軍事同盟が再始動し、次々と蛮神が現れ、そして打ち倒され、暁の血盟が名を馳せた。
 こうして幕を開けた新時代。
 安寧があるかと思いきや、いろんなことが次々と起った。



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 世界情勢として最大の事件は、ガレマール帝国皇帝ソル・ゾス・ガルヴァスの崩御。
 三大州最大の征服帝国を一代で造りあげた初代皇帝の死。
 なんてったって第三星暦のアラグ帝国以来最大の超大国なわけで、しかも、ソル帝ひとりの才覚と青燐水が帝国を打ち立てたといっても過言じゃないし。
 そもそも、ソル帝が死の床にいるうちから後継者争いの内乱は始まってた。皇太子、つまりソル帝の嫡男はすでに亡く、皇子やら皇孫やらを担いでの帝位を巡る内乱。
 帝国の侵略に怯えるエオルゼアとして、これはもしかして好機なんじゃないかって話題にもなった。
 でも、私が真っ先に心配したのは故郷のこと。
 さすがにあんな片田舎が争いに巻き込まれるなんて思えないけど絶対とは言えないし、小国すぎて情報も流れてこないのが不安。
 ちなみに、結局は皇孫にして大将軍のヴァリス・イェー・ガルヴァスが皇位を継承。第二代皇帝ヴァリス・ゾス・ガルヴァスとなった。

 ……二代目の指導者、かぁ。



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 そんな思いで過ごしていても、時代の流れは止まってくれない。
 たとえば、暁の血盟が本部を移転した。
 ウルダハっていうか、砂蠍衆の筆頭――大富豪ロロリト・ナナリト氏の干渉を嫌って、同氏とその資本の支配下にあるベスパーベイでは都合が悪くなった。
 砂の家そのものは暁の支部として残しつつ、新たな本部“石の家”をモードゥナのレヴナンツトールに建設。これには冒険者ギルド本部の支援があったんだって。
 おかげで私もちょいちょい移転作業に駆り出されて、資材の調達やら大工さんの確保やらにてんてこ舞い。このとき、“姐さん”に手伝ってもらって、いくつかの商取引の名前に“リムサ・ロミンサ船籍武装商船クレージーチェシャキャッツ号”を存在させることにも成功した。
 えらい!
 私、仕事してる!
 ってゆーか!
 なんでこんなウソを仕事にしなきゃいけないんだよぅ!
 ウソとか嫌いなのにー!

 ……みんなの新しい居場所、ねぇ。



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 あとは、本当ならあり得ない怪事件もあった。
 いままでも、蛮族による蛮神召喚は繰り返されてた。そのたび暁にお声がかかり、あの人をはじめとする光の戦士たちと、テンパードにならない私なんかが駆り出される。
 毎回死にかけるからカンベンして欲しいけども!
 でも、これはエオルゼアではよくあることで!
 それなのに!
 このとき召喚されたのは“神さま”ですらなかったんだよね!
 黒衣森に暮らすモーグリ族(なんと、最近は私もモーグリが見えるようになってきた! 今までモグレターがどうやって届くのかも知らなかったのに!)の急進派が“善王モグル・モグXII世”を召喚した。
 これのなにがすごいかって、そんなもの歴史上には存在しないことなんだよね。
 だって、おとぎ話だもん。
 絵本で読んだもん。
 つまり、架空の存在すら天使いアシエンの秘術で召喚できちゃうってこと。
 または、もしかしたら、このモーグリの王様も遙かな昔に実在したのかも知れないけど、誰も知らない歴史すら引っ張り出しちゃうんだとしたら、それはそれで恐ろしい。
 暁でも、ヤ・シュトラさんとかパパリモさんとかウリエンジェさんとかの頭イイ系の人たちが「蛮神」って言葉を再定義しようとしてたっけ。
 イダさんは筋トレしてたけど。

 ……存在しないもの、なのに。



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 そんな、ある日のこと。

 東方より難民来る!
 ミスリルアイの一面をそんな文字が躍った。

 砂の家のあるベスパーベイに一艘の舟が接岸した。実際には、漂着って感じだったらしい。
 それは遠く東州オサード小大陸ドマ国からの難民たち。
 エオルゼアの友達はみんなあんまり知らなかったけど、私はドマっていう国を知っている。なんてったって、私は帝国属領の生まれだからね。しかも、ドマが帝国に占領されたのは私が生まれた翌年。物心ついて地図を見たときには、しっかりと帝国の版図に含まれてたから。
 難民というのも、彼らはガレマール帝国に対する反乱に失敗したんだという。
 先の皇位継承を巡る内乱を好機と見たのは何もエオルゼアだけじゃなかった。被支配地域はなおのことだと思う。私の穏やかな故郷だって、反乱の機運はあったんだから。
 そこで、ドマの民は立ち上がった。
 蜂起し、戦い、ドマ城を奪還したらしい。
 でも、帝国は持ち直した。皇孫ヴァリスが帝位に就き、反乱を鎮圧。
 そして、粛正。
 生き延びた人々は船に乗り、故国を逃れた。
 帝国との軋轢となることを恐れるひんがしの国もサベネア島のラザハンも彼らを受け入れなかった。長く苦しい航海の末、辿り着いたのがベスパーベイ。
 きっと、ウルダハだって難民受け入れしてくれないだろうけど、暁と冒険者ギルドが一肌脱ぐとかなんだとか。

 ……東方世界、かぁ。



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 私は、中途半端な冒険者。
 私は、税関公社の嘱託職員。
 私は、外国人の黒渦団将校。
 私は、ニセモノの船長。
 風が、吹いているのに。
 世界が、動いているのに。

 エステルの物語 第2部

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