エステル・ユスターシュの航海日誌

FINAL FANTASY XIV Player's Logbook

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第23章 落日

※この物語はあたかも本編準拠のような単なる妄想です。
※ときどきネタバレとか含まれちゃうかも知れません。








招待状

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「ふぁ!?!?!?!?!?!?!?」
 軍令部の伝令さんから手渡されたお手紙で、私のお寝ぼけは吹っ飛んだ!
 手紙は宮廷特有の美辞麗句修飾語のオンパレードだけど、つまるところ、ウルダハ王宮からイシュガルド戦勝祝賀会――晩餐会のご招待!
 なにそれすごいセレブリティ!
 行きます! めっちょ飲み食いします!
 オシャレもしなきゃね! ドレスとか仕立てちゃう!? アクセサリーとか買っちゃう!? だって、さすがにこればっかりは姐さんも出費を許してくれるでしょ!?
「なお、貴職は黒渦団軍装を着用のうえ出席すべしとの通達あり」
「あ、はい」
 はいはいですよね!

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 翌夕、軍服をびしっと着込んで、髪も整えて(なんかヤバげなカリスマ美容師予約するのはさすがの姐さんも許してくれた!)、いざウルダハ王宮へ!
 船や職場の連中やら冒険者仲間に大声で自慢しつつ、ね!
 そういえば、アリアヌにもリンクパールで自慢したのに返信なかったなぁ……。クリスタルブレイブのお仕事忙しいの、かも?

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 ウルダハ王宮“香煙の間”

 すごいよ!
 きょろきょろしちゃったよね!
 ウルダハの豪奢な宮殿、各界の有力者・著名人たち、メニュー名もよく知らない豪華な食事、美味しいお酒、お酒、お酒……。

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「ユスターシュ船長、貴公は酒を飲むな」
「あ、はい」
 私のよっぱにゃんっぷりをよく知ってるメルウィブ提督に釘を刺された。
 ぐぬぬ……!

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 イシュガルドの賓客がこの共闘と戦勝を機に国交回復をちらつかせたみたいで場はだいぶ盛り上がってきた。
 でも、お偉いさんばっかりで私は話し相手もいないし、お酒も飲めないし、あとお酒も飲めないし、それにお酒も飲めないしでつまんなかったけど、ここぞとばかりに美味しいご飯いっぱい食べてたよね。
 知り合いといえば、今日はあの人も招待されてるはずなのに姿は見えない。光の戦士だしいつもながらの武勲一等だし、来てないはずはないと思うんだよね。お話したかったのになぁ。
 ちぇー。
 あと、ホストでもあるウルダハ女王ナナモ陛下の姿も見えない。ララフェル大好きすぎてダメな感じのおバカ乗員に女王陛下を見たって自慢しようと思ってたのになぁ。
 ちぇー。

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 なんか急に騒がしくなった。
 場内は人数も多いし、最初はなんの騒ぎかわかんなかった。
 まず、なにやらまた皇都イシュガルドがドラゴン族の襲撃を受けたらしい。確かに魔法障壁は破られたままだけど、戦勝祝賀会のこのタイミングは酷い。
 慌てて引き上げてくイシュガルド陣営。
 でも、何かがおかしい。
 だって、そういうの告げるのって伝令なりなんなりのお仕事。なのに、わざわざ、砂蠍衆のひとり金融大手ミラージュトラストのテレジ・アデレジ総帥御自らが、銅刃団を引き連れてのご案内。
 やっぱり、何かがおかしい。
 だからなのか、なにやらラウバーン局長が怒ってる。女王陛下主催の宴席に兵を率いて乗り込むとは何事か、ってね。
 いわゆる、ウルダハの王党派と共和派の政争。
 私だってそういう対立は知ってたけど、なにもこんな外交やら社交やらの場でやらなくても――

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「ナナモ陛下が暗殺され、国の存続が危ぶまれる事態ぞ!」
 え?
「そこにいる“暁の血盟”に与する冒険者が、その首謀者だ!」
 へ?
「先ほど、この者にナナモ女王陛下が毒殺された!」
 は?
「犯人の協力者と思われる“暁”の成員を取り調べる。一同、その場を動かないように!」
 見ると、クリスタルブレイブの兵たちが例のあの人を縛り上げて引っ立ててる。
 意味わかんない。
 いやいやいやいや。
 意味わかんないって。

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 そのあとは、場内大混乱だった。
 反乱、謀反、政変、動乱……たぶん、そういうことなんだなって私はわかった。
 だって、銅刃団とクリスタルブレイブがテレジ・アデレジさんの指揮で女王陛下の暗殺犯として暁関係者を逮捕しようとしてるんだよ? 管轄とかおかしいじゃん!
 間違いなく、陰謀。
 ミンフィリアさんたちや賢人さんたちや、それに私も含めて場内に何人かいた暁と契約してる冒険者たち。
 大人しく捕まるか、逃げるべきか、って考えてたら、事態はますます悪い方向に。

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 アラミゴの猛牛、迅雷の猛将、コロセウムで千勝した剣闘士、呪剣ティソーナ使い、コロセウム財団オーナー、王党派砂蠍衆、不滅隊局長、闘聖――
 ラウバーン・アルディンがキレた。
 崩御したばかりの女王陛下を侮辱したから許せなかったのか、それともこの茶番を演出した張本人であると思ったのか、ともあれテレジ・アデレジを斬った。
 両断した。

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 もしも、この陰謀の黒幕がテレジ・アデレジさんだったとしたら、あまりにも間抜けな結末だと思うけど、どうなんだろう? 結論は出ない。
 ともあれ、すかさずそれを叱責したのが、やはり砂蠍衆のひとりロロリト・ナナリトさん。東アルデナード商会会長、っていうか、“百億ギルの男”とも呼ばれるエオルゼアで一番の大富豪。
「ラウバーン、貴様乱心したか!」
 ナナモ陛下を侮辱して悦に浸って斬り捨てられたテレジ・アデレジさんとは違い、彼の指摘はもっともだった。宮廷内での刃傷沙汰。
 この状況下で不敬を理由に重鎮を斬ったとなれば、陰謀への関与を疑われてもしょうがない。
「ロロリト、貴様もかぁ!!」
 だけど、もはや猛牛には理屈も通じない。

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 ロロリトに斬りかかるラウバーン。
 割って入ったのは、なぜか、クリスタルブレイブの将校イルベルド某。
 ラウバーン局長の左腕が斬り飛ばされた。
 会場が騒然となる中、その衝撃的な場面を、私はどこか他人事に見ていた。
 嵐のときこそ船長たるもの沈着たるべし。
 先輩船長の教えが、この場の違和感を私に告げる。
 何かがおかしい。
 ロロリト会長を守るべきは、商会の護衛やら銅刃団の士卒のはず。なぜ、アルフィノ君が作ったクリスタルブレイブの、それも実質的な隊長さんが?

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 とにもかくにも、この場に留まることはできない。
 仮にも暁とつるんでる冒険者でもある私がここにいたら捕縛される。他国の王宮での出来事、苦い顔で退席する提督といっしょにリムサ・ロミンサに帰らなきゃ。

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 縛られたあの人、囲まれたミンフィリアさんたち、飛び散った血。
 気になるけど、武器も持ってない私には何もできない。
 私は“香煙の間”を去った。

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 会場出口にも銅刃団とクリスタルブレイブが布陣してた。
 きっと、ウルダハの主要施設は押さえられてる。きっと、砂の家も石の家も襲撃されてるか、もしかしたら制圧されてるのかも。計画的な策謀。
「そこの女ァ! 貴様、暁の冒険者だな!?」
 提督の長身の影に隠れてたつもりだけど見つかった。連中は何枚もの人相書きを手にしている。敵は準備万端だ。
 ヤバイ!
 メルウィブ提督がなにか口添えしてくれようとしたけど、高級副官が首を振って制した。私でもそうしてる。ここでウルダハと開戦するわけにはいかない。
 ここは自分ひとりで乗り切らなきゃいけない。

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「い、いえ! ちちちちちがいますぴょ!」
 あちゃー!
 声、裏返っちゃったぁー!
 立ち去る提督たちも思わず苦笑い!
 あぁん! もぉ!
「神妙に縛に付け!」
 屈強な兵たちがずずいと詰め寄って来るけど、ここで捕まったらマラサジャ監獄待ったなし!
「ちょ、ちょっと待ってください! クリスタルブレイブ第四分隊のアリアヌ・ヴェルグランス分隊長に取り次いでください! 潔白が証明できます!」
 そう、相手がクリスタルブレイブなら私にだって知己がいるんだから!
「知らん! 詭弁を弄すな!」
 一蹴された!
 くっそぅ!
 ならば!
「こ、ここに私の身分を証明する書類があります!」
 懐から取り出したのはいくつもの公文書!
 まず、メルヴァン税関公社嘱託検査官の社員証!
 続いて、黒渦団連絡将校として発効された軍隊手帳!
 あと、姐さんが形式的に用意してくれたユスターシュ&シ族商会の名刺!
 さらに、低地ラノシアの宅地ミスト・ヴィレッジの住民票!
 疑われるの承知で冒険者ギルド本部発効の旅券も見せる!
 そして最後に、リムサ・ロミンサ船籍武装商船クレージーチェシャキャッツ号船長としての乗員証明!

乗員証明_私

 幸い、暁は秘密組織のときの名残で契約書を残さない。
 物証の多さなら負けないぞ!
「も、もしも、私をそのアカツキとやらの構成員として逮捕するっていうなら、これらの文書のすべての発行者に問い合わせてからにしてください!」
 目を白黒させる銅刃団の下士官に次々と突きつけてやった!
 事務屋をナメるなぁー!
「ど、同盟国の者のようなので、通ってよし。ご協力に感謝する」
 ふふんっ!

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 そうはいっても、私ひとり逃れても意味なんてない。
 あの人は? 冒険者仲間は? 賢人のみんなは? ミンフィリアさんは? アリアヌは? それに、クリスタルブレイブを作ったアルフィノ君は?
 心配だけど、今はなにもできない。
 怒号、剣戟、轟音……争乱の調べを聞きながら、私は海都行きの飛空艇に乗り込んだ。
 その夜、空から見たウルダハは煌々とメラメラとギラギラと――

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 エステルの物語 第2部

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